「人の作品を読むのはものすごい勉強になる」
以下に該当する者は来やがれ。
今の文学に慊い。眠い。懈い。
言葉でもうひとつのこの世を創りたい。
自作を批評してほしい。
詩や小説の読み方を知りたい。
これは小説家、詩人、パンク歌手と多彩な顔を持つ町田康先生が受け持つ、日文特別ゼミの次年度告知文です。こんなに心を揺さぶられるゼミの告知文を、みなさんは見たことがありますか? どこかの番組タイトルではないですが、小説家をめざしている人なら“世界一受けたい授業”と思わずにはいられないのではないでしょうか。
そんな町田先生の授業を体験できる企画が去年の夏に実施されました。イドバタコウギではその模様を2回にわたってお届け。今回ご紹介する「学生作品を現役小説家がレビュー!町田康特別ゼミを体験【ゲスト:町田康先生(小説創作)】# 6」は、2023年8月19日(土)に本学のオープンキャンパスで公開収録された、町田先生が受け持っている授業の一部を再現した前編に続く後編にあたります。この授業では、特別ゼミ生であり、イドバタコウギのパーソナリティでもある学生3人が書き下ろしたショートショートを合評していきます。
小説家をめざす学生向けの授業というと、ひたすら文章を書きまくっているイメージがあります。しかし、町田先生の特別ゼミでは「文章を書く力がつく授業」として、学生が小説を書いて、それを学生や町田先生に見てもらって合評しつつ、よりよい文章の書き方を学んでいきます。町田先生に自分の作品を読んでもらった上に批評をしてもらえるなんて、それだけでワクワクしませんか?
町田先生は「人の作品を読むのはものすごい勉強になる」と言います。数々の傑作を生み出している町田先生の「創作の力」のひとつに「人の作品を読む」ことがあると思うと、改めて読むことの大切さを感じます。そしてゼミ仲間、作者、町田先生とそれぞれの視点から、作品を読み解くおもしろさや醍醐味を体験できることが、特別ゼミの魅力のひとつだと思います。
合評は作品に対して、パーソナリティの学生のコメント、作者の弁、締めくくりに町田先生のコメントという流れで進みます。今まで「登場人物の心情を述べよ」というテスト問題に頭を悩ませていた人は、作者の弁が大いに参考になることでしょう。また、ゼミ仲間である作者と一番距離の近いパーソナリティの学生のコメントは甘口なのか辛口なのか、「なるほど!」「そうきたか!」と見る者を唸らせる町田先生のコメントなど見どころ満載です。
受験生も、作家志望者も、まずはイドバタコウギで町田康特別ゼミを体験してみてください。
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