黄金に染まるイチョウ並木に、本学への様々な思いを浮かべる卒業生の方も多いのでしょう。イチョウが色づくのは、例年首都圏では11月上旬~12月上旬で、本学の武蔵野キャンパスも時に黄金のトンネルのような装いを見せます。
一方先行し、10月上旬からはイチョウの実の部分を指す銀杏が落ちはじめ、独特の匂いと共に武蔵野キャンパスに秋の到来を告げます。
このイチョウ。中国が原産の落葉樹で、成長が早く燃えにくいため、日本では古くから街路樹として親しまれ、国内では最も多い街路樹なのだそう。繁殖力が強く、栽培しやすいことからよく街や庭木として見かけますが、約17種あったイチョウ科唯一の生き残り種という側面も持つようです。
今回は、銀杏の実を拾い、種を取り出してみました。新鮮な銀杏は綺麗な緑色をしていて、この色は翡翠色とも言われています。同じように、多くの卒業生が家に持ち帰り、むいて家族と食べたことでしょう。
さて、秋の到来を告げる10月は、神無月。出雲の国に八百万の神が集結します。
「ぎんなんも 落るや神の 旅支度
」 桃隣
今、新型コロナウィルス対応で、武蔵野に中高生は通学しているものの、大学生の姿はまばら。気付けば季節は確実に巡っている中、踏まれても多くは拾われることなく、銀杏がひっそりと土に還ろうとしています。
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