静謐の聖語板に見出してきたこと
有明キャンパス正門、武蔵野キャンパス正門・北門に設置されている「聖語板」を覚えていますか?
先人のことばを月替わりに掲示しています。
在学時、何気なく見過ごした言葉、瞬時に腑に落ちた言葉、場面を具体的にイメージできる一文、また、思わずその意味を自身に問い掛けた経験はありませんか。
そして、1カ月間、朝に夕に目にすることで、じっくりと心に沁みこんでくる言葉がありませんでしたか?
今も変わらず、「聖語板」は学生に、教職員に、大学を訪れる人に静かに語りかけています。
8月の聖語
「言葉に迷い 言葉に傷つき 同時に 言葉で目覚める
」
宮城 顗
真宗大谷派本福寺前住職で九州大谷短期大学名誉教授、宮城顗先生の名言です。
SNSやメッセージアプリの普及で隣人以外の人とも気軽にコミュニケーションを取れる今日、思いがけない形で「言葉」が日常に影響することがあります。何気ないツイートにたくさんのいいね!がついた、憧れの人物のインタビュー記事が同じ道をめざすきっかけになった、先輩からのメッセージに書き添えられた追伸の温かい言葉に勇気づけられたなど、きっと誰でも一つや二つ、思い当たる節があるのではないでしょうか。
言葉の持つ力は、時に自分や他人の人生を変えるほど大きな影響を及ぼすことがあります。だからこそ、日頃から何気ない一言でも相手を思いやる気持ちを忘れず、厳しい中にも希望や勇気を与えてくれる言葉との出会いと、言葉を受け入れる感性を大切にできればと思います。
宮城 顗(みやぎ しずか)
1931年~2008年(昭和6年~平成20年)。京都府京都市生まれ。
大谷専修学院講師、教学研究所所員、真宗教学研究所所長を歴任。真宗大谷派本福寺前住職。九州大谷短期大学名誉教授。
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