校友トピックス

令和4年11月の聖語

静謐の聖語板に見出してきたこと

有明キャンパス正門、武蔵野キャンパス正門・北門に設置されている「聖語板」を覚えていますか?
先人のことばを月替わりに掲示しています。
在学時、何気なく見過ごした言葉、瞬時に腑に落ちた言葉、場面を具体的にイメージできる一文、また、思わずその意味を自身に問い掛けた経験はありませんか。
そして、1カ月間、朝に夕に目にすることで、じっくりと心に沁みこんでくる言葉がありませんでしたか?
今も変わらず、「聖語板」は学生に、教職員に、大学を訪れる人に静かに語りかけています。

11月の聖語

「Stay hungry, stay foolish」

スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学でのスピーチより

今回はAppleの共同創業者として知られるスティーブ・ジョブズの言葉です。ジョブズは彼が生み出した製品によって人々の生活を一変させた功績だけでなく、数々の名言を残しています。そのひとつが2005年スタンフォード大学卒業式でのスピーチを締めくくるこの言葉です。さまざまなメディアで紹介されており、ご存じの方も多いと思います。

直訳すると「ハングリーであれ、愚か者であれ」。未来へ羽ばたく若者たちにとって、卒業後の不安を希望に変える魔法の言葉だったのではないでしょうか。スピーチの中で触れていますが、ジョブズ自身がいつもそうありたいと思っていることでもありました。

じつは、この言葉はジョブズのものではありません。青年時代の彼が愛読していた『全地球カタログ(The Whole Earth Catalog)』から引用しています。『全地球カタログ』は、地球上のありとあらゆる商品や情報を集めたカタログ誌です。ジョブズ世代にとってバイブルのような存在で、最終号の裏表紙に添えられた言葉が「ハングリーであれ、愚か者であれ」でした。

カタログ制作者から読者への別れの挨拶がジョブズの中で育まれ、のちにその言葉が最後を飾るスピーチは、今なお世界中の人々に感動を与え続けています。

ジョブズのスピーチの映像と全文はスタンフォード大学公式サイトに掲載されています。そこで語られているのは、彼が生きてきた経験から見出した人生で大切なことの数々です。日本語に翻訳されたものもいろいろあるので、この機会にチェックしてみてはいかがでしょう。

関連リンク:‘You’ve got to find what you love,’ Jobs says | Stanford News

スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)
1955年~2011年。アメリカ・サンフランシスコ生まれ。
起業家、実業家、工業デザイナー。
米Apple社の共同創立者のひとりで、MacやiPhoneの生みの親として知られる。コンピュータ企業のNeXTやピクサー・アニメーション・スタジオを創業し、のちにCEOに就任。
1985年、アメリカ国家技術賞を受賞。2012年、第54回グラミー賞で特別功労賞「トラスティーズ賞」を受賞。2022年、アメリカ最高位の勲章である大統領自由勲章を追贈。

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