校友トピックス

武蔵野大学発インターネットラジオ番組始動|武蔵野大学の今

ふだんの講義よりもさらにアカデミックで、わかりやすくて、面白い!

提供:イドバタコウギ 提供:イドバタコウギ

突然ですが、みなさんはラジオを聴いていますか?

学生時代、深夜ラジオを聴くのに夜更かしをしていた、ラジオ英会話で勉強していた、洋楽との出会いはラジオからなど、昔はリスナーだったという方は大勢いるのではないでしょうか。一方、好きなアーティストのラジオ番組は欠かさず聴いている、スポーツ中継はラジオ派、実はラジオネームをもつハガキ職人など、現役のリスナーもいると思います。

さて、2023年度より武蔵野大学発のインターネットラジオ番組「イドバタコウギ」が始まりました。万葉集の研究者で現代短歌の歌人でもある大島武宙先生が出演したパイロット版、2023年4月から武蔵野大学に専任教員として着任された町田康先生の「【着任直前特別収録】小説家・町田康に学ぶ創作論」が、すでにYouTubeチャンネルで配信されています。

そこで番組立ち上げの経緯や手応えなど、「イドバタコウギ」の責任者である土屋文学部長に伺いました。

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――「イドバタコウギ」を立ち上げることになった経緯を教えてください。

(大学の)中長期構想の委員会で、卒業生が思わず「いいね!」と感じるようなラジオ番組を構想していたところ、学生たちが、今話題の番組をいくつか教えてくれました。アカデミックな内容を「ゆるく」伝える形式が若い人たちに求められているのを知り、「へえ!」と思い、武蔵野大学オリジナルバージョンを考えたのがはじまりです。

――MCをはじめ、番組制作には多くの学生が携わっています。メンバーはどのようにして集めたのでしょうか。

もともとは、別のプロジェクトのために集まったメンバーです。みなそれぞれ表現活動を行い発信することに関心があり、学外の媒体で活字になった制作物を持っていました。他にもそうした学生はいるのかもしれませんが、たまたまそうした学外での活動を報告してくれる学生が何人かいたので、個別に声をかけて(別のプロジェクトの)チームができました。その顔合わせの時に雑談をしていたら、全員ラジオに興味があるのがわかり、私の相談相手になってくれました。

…そのときですね、ラジオを立ち上げるメンバーが決まったのは。雑談型講義ラジオは雑談から生まれました(笑)。当初は私が司会を務めることになっていたのですが、意欲が確かめられましたので、学生たちに任せることにしました。「イドバタコウギ」という名前も彼らがつけたものです。

――番組配信までに苦労したことなど、エピソードを交えて教えてください。

毎回、最も苦労するのが台本作りです。

ゲストの方の多様なご経歴を辿り、ご著書を読み、どこに焦点を絞って何をどのようにお尋ねするのかを決めるのですが、当然のことながら、ゲストによって異なる研究内容の詳細がすぐにわかるわけではありません。わからないからこそお尋ねするのですが、限られた収録時間の中で、パーソナリティを務める学生たち自身が「腑に落ちた」と感じるところまでもっていかなければなりません。

そのためには、想定問答などをしながら事前に勉強し議論しておくことも必要です。「インターネットラジオ研究会」と名乗って集まっているのですが、準備段階でしていることは本当に「研究会」に近いと思います。

研究会ですので、意見が分かれることもあります。「イドバタコウギ」では、アカデミックな内容に裏打ちされた「ゆるさ」の演出がポイントになるのですが、「ゆるさ」は感覚です。感覚は人それぞれですので、感覚の相違からは不同調という状況も生まれます。

…行き詰まったときには、学外学修に出かけますね。仏教学者である西本照真学長の回に向けて準備をしている際にも、緊張もあってかだいぶ煮詰まってしまいました。そのときには、現役の僧侶の方が開いている「坊主バー」というお店に出かけました!

経本を唱えるおつとめも体験できたので、あとはご利益を待つばかりです(笑)。

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――これまで大島武宙先生のパイロット版と町田康先生の特別回を、YouTubeチャンネルで配信しています。どのような手応えを感じていますか。

大島先生のパイロット版の時は、まだ機材がありませんでしたので、手持ちの機材で収録しました。町田先生の特別回を収録した時は、機材の到着予定日で、まだすべてが揃っていませんでした。

そして、現時点では学内での広報や告知さえまだほとんどしていないのですが、現時点で、再生回数が5万回を超えて、チャンネル登録者数も1,000人を超えたようです。音質や広報も大切ですが、中身があれば広く伝わるんだな、ということを再認識しました。

――「イドバタコウギ」の今後の展望を教えてください。

学生たちとゲストの方のお力で、再生回数1,000回という目標は達成することができました。他大学に目を向けるなら、アカデミックな内容で10万回を超えるチャンネルを持つ大学もありますので、まずはそれらを超えていくことを目指せばいいのだと思います。

次に、登録者数10万人を目指し、YouTubeから「銀の盾」を贈呈してもらえるようになるといいのではないでしょうか(笑)。

“聞けばちょっと誰かに話したくなる 、新感覚 雑談型 講義ラジオ”の「イドバタコウギ」、みなさんもぜひ聴いてみてください。

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