戦争の悲惨さと平和の尊さを見つめ直す機会に
「散華乙女の追悼会」が行われる12月3日は、本学院にとって忘れがたい日のひとつです(今年は2023年12月1日(金)に開催予定)。『礼讃抄』の学院の儀式を紹介する項目には、以下のように記されています。
昭和十九年、太平洋戦争の戦況が厳しさを増すなか、十二月三日に近くの中島飛行機工場を中心に空襲があり、学徒勤労動員先の同工場から避難のため母校へ戻った本学院高等女学校生徒のうち、当時五年生の四名が校内の防空壕への被弾により落命しました。犠牲となった四名を追悼するとともに、戦争の悲惨さを後世に伝え、いのちと平和について考える集いとしています。
散華乙女の追悼会に先立ち、くれない会が主催する「散華乙女追悼写真展」が2023年11月17日(金)から始まりました。コロナ禍を経て4年ぶりの開催となります。
この写真展の一番の見どころは、西東京市から借用した特別展示の1トン爆弾模型です。大きな爆弾を目の当たりにすると、このような爆弾が武蔵野キャンパスに落ちたことの恐ろしさがひしひしと伝わってきます。さらに、中島飛行機武蔵製作所に関するパネル展示や戦争遺跡マップ、大学、くれない会所蔵の貴重な資料が展示されています。
現在、世界各地で起きている戦争や紛争では、多くの犠牲や被害がもたらされています。日本に暮らす私たちの生活も大きな影響を受けています。約80年前、夢を叶えることもなく短い命を閉じた4人のことも他人事ではありません。もしも自分自身やクラスメートが同じ目に遭ったらと想像して見ると、平和へのメッセージを受け継ぐことの大切さをより一層感じられると思います。
武蔵野大学中学校・高等学校同窓会くれない会主催「散華乙女追悼写真展」は、12月4日(月) 午前まで開催しています。日曜講演会や連続公開講座等のイベントで武蔵野キャンパスにお越しの際には、ぜひ足をお運びください。
写真展期間 | 2023年11月17日(金)~12月4日(月) 午前(予定) |
場所 | 武蔵野キャンパス6号館1階 雪頂講堂ロビー |
武蔵野女子学院同窓会くれない会では『あの日をわすれないために 武蔵野女子学院生の戦争証言集』を発売しています。購入を希望される方は、下記にてご確認ください。
武蔵野大学中学校・高等学校 同窓会くれない会
[住所] 〒202-8585 東京都西東京市新町一丁目1番20号
[TEL/FAX] 042-468-3161
[E-mail] kurenai@musashino-u.ac.jp
[開室日時] 月・木曜日 13:00~16:00
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<参考文献>
武蔵野女子学院『礼讃抄』、武蔵野女子学院、p133。
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